広島県高等学校教職員組合韓国平和学習の旅(2003年8月)

韓国平和学習の旅に高等学校教職員組合の仲間と行きました。

北朝鮮に対する風邪あたりが強い今だからこそ板門店の軍事境界線を

訪れて見たいという気持ちが強かった私でした。

今回の旅も私に平和の尊さと早く朝鮮の統一の必要性を考えさせて

くれました。

 

                  

臨津閣展望台から臨津江と自由の橋を眺める河の向こうは北朝鮮 である。現在は鉄道が北朝鮮地域とつながっている。

右の写真は板門店、38度国境線は青い建物の真ん中にある。 向こうのコンクリートの二層の建物が北朝鮮の板門閣である。

                                                                                                       

ナヌムの(わかちあい)の家元日本軍「慰安婦」のハルモニたちが共同生活をしている。 日本軍「慰安婦」歴史館 

もあり、映像や資料で「慰安婦」問題を概説している。 慰安所を復元した部屋やさまざまな資料が展示してある。

    

独立紀念館:ソウルからバスで3時間ぐらいのところに作られている。1982年日本の教科書検定で韓国歴史の歪曲事件きっかけに

韓国内で建設募金が始まり1987年完成した。第1展示館から第7展示館まであり1日では見学しきれない広さである。第3展示館に

日本の朝鮮侵略の歴史の資料が詳しく展示ある。日本軍が拷問している様子がロウ人形で再現してある。

 

               

安重根義士紀念館:南山公園の中にあり、近くに植物園がある。観光で来た日本人は植物園は見学するが安重根の紀念館に入る

人はすくないそうである。中には安重根が祖国のために日本の侵略と闘った歴史が展示してある。

            

西大門監獄跡・展示館:日本が朝鮮を侵略した時、独立運動など日本に抵抗した人たちを収監していた監獄である。

拷問部屋や絞首刑の部屋(写真右)などが保存されている。蝋人形で残酷な拷問の様子も再現されている。、

 

        

高速道路に仕掛けられた爆薬棟                    景福宮の興檀門

  

        高教組韓国平和学習の旅(8月18日〜21日)を終えて

                             2003年8月27日     山内正之

 今回の平和学習の旅で私が一番訪れたかったのは板門店でした。民族を分裂させている38度線を自分の目で確認したいという思いは以前から強く持っていたのですが、今回の旅でそれを実現することができました。板門店を訪れて、まず、感じたのは思ったよりも観光化されているという事でした。南北の国境線であり、もっと緊張感が漂っているのかと思っていましたが、以外でした。しかし、それは、今が平和であることを意味しているともいえます。世界ではアメリカを中心に北朝鮮への敵視政策が高まり、日本国内では、異常とも言える、マスコミによる北朝鮮パッシングが行われている現在、南北朝鮮の国境線が緊迫してない事は喜ぶべきことかもしれません。

 しかし、気になることもありました。板門店を案内するガイドさんの説明が一貫して北朝鮮を敵対視した内容になっていた事です。同じ、民族として、早く南北が統一されて一つの国にならなくてはならないという願いが込められたものではありませんでした。38度線がアメリカ軍を中心とした国連軍によって警備されているので、アメリカの考え方が強く打ち出されているのかもしれません。同じ朝鮮民族としての願いはもっとちがっったものがあるはずです、アメリカによる北朝鮮敵視政策が観光客にも押しつけられているようでした。

  天安の独立記念館も今回、初めて訪問することができました。ここは朝鮮半島と韓国の独立の歴史がわかりやすくしかも大規模に展示されていました。とても一度訪れただけでは廻りきれないほどの広さです。1982年に起こった、「日本の教科書における韓国歴史歪曲問題」をきっかけに建設されたこの記念館は、日本の朝鮮侵略がどのように進められたか、朝鮮の人達がいかに、侵略戦争と闘ったかがわかりやすく展示されていました。歴史の真実を知るためにも、韓国を訪れる日本人は必ずこの記念館を訪れ、日本の行った侵略戦争の歴史をきっちりと認識すべきだと思いました。しかし、案内してくださったガイドさんの話では、この記念館を訪れる日本人はあまり、多くないそうです。日本から修学旅行に来た生徒が訪れることもあるそうですが、それは少ないとのことでした。

 最近、日本から、修学旅行で韓国・中国・マレーシアなどアジア諸国に行く学校も出ています。わざわざ、アジア諸国に行きながら、全然、日本の侵略戦争の歴史を学ぶ場所を訪れず、帰って来るという間違いはすべきでないと思いました。ただ単に外国旅行を経験させるためだけでアジア諸国を訪問することは国際交流になるどころか、かえって日本人に対する不信感を高めるものになる可能性もあります。日本人のアジア諸国に対する侵略戦争の正しい歴史認識を抜きにしたアジア諸国との国際親善交流はあり得ないのです。そのことを強く認識させられた旅でした。 

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